例年に比べると35℃を超える猛暑日が続き、高齢者の方にとっても過ごしにくい日々が続いております。そこで高齢者にとっても大切なのが『こまめな水分補給』今回は、高齢者の脱水症状と脳梗塞の関係についてお話したいと思います。
脱水と脳梗塞
脳梗塞は、脳の血管が詰まることにより、その部分の脳の働きが失われてしまう病気です。突然発症し、重大な後遺症が残ることもあり、70歳以降に起こりやすいと言われています。
脳の血管が詰まって起こる脳梗塞は、梅雨時期から夏にかけて発症する人が増えると言われ夏に脳梗塞が増える原因のひとつは脱水です。
熱中症も脱水によって起こりますが、症状の違いを見極めることが重要です。
顔の片側が下がって歪んでいたり、片方だけ力が入らない、言葉のろれつが回らないといった症状が1つでも見られたら、
それは一過性脳虚血発作という脳梗塞の前兆かもしれません。
一過性脳虚血発作は、突発的に起こり、数秒ないし 15 分以内、長くても 24 時間以内に一旦消失します。
一日も経つと症状が治まってしまうので、そのまま放置する人が多く、これが事態を悪化させています。
この段階で脳梗塞を疑い、しばらくしてこれらの症状が治まっても、一刻も早く医療機関で検査してもらうことが重要です
一過性脳虚血発作を起こした人の15%は3カ月以内に脳梗塞を発症し、その半数は2週間以内、さらにその3割は24時間以内に起こると言われています。
脳梗塞は発症から時間が経過するほど、半身麻痺や言語障害など重篤な後遺症を残しやすく命を落とすこともあります。
ただし、4,5時間以内に血栓を溶かす治療や、8時間以内に血栓を機械的に取り除く治療ができれば症状が改善する可能性もあると言います。
この時期は夏風邪の発熱や下痢による脱水をきっかけに脳梗塞を発症することもあります。
みなさんもこのような症状が少しでもみられたら、医療機関を受診してください。
なぜ脳梗塞は夏に多いの?
※夏は脱水による体内の水分不足で脳梗塞が起こりやすいくなる!
夏の脳梗塞の主な理由として、脱水があげられます。夏は汗を多くかくため、体内の水分が
不足しがちです。 脱水状態になると、血液中の水分も不足し、血液がドロドロ状態となり、血流
が悪くなったり、血栓ができやすくなったりするため、脳梗塞の危険性が高くなるのです。
高齢者が『こまめな水分補給』が必要な理由
高齢者は『こまめな水分補給が必要』とよく言われますが、その理由として
1.加齢とともに水分を蓄える為の筋肉が減少し、体内の水分量が少なくい
2.水分調整において重要な腎機能の低下により尿量が多くなる。
3.加齢とともに高齢者はのどの渇きを感じにくかったり、夜間のトイレを避けようと水分摂取を控える傾向があります。
のどが渇いたと思った時は手遅れの可能性も!
脱水を予防するには
のどが渇いたと思った時は、すでに脱水状態が始まっている証拠です。
渇きを感じてから水を飲むのではなく、渇きを感じる前にこまめな水分をこころがけましょう!
特に高齢者の方は、のどの渇きに気付きにくくなります。こまめな水分補給、日中はもちろん、
寝ている間にも汗をかくので寝る前や起床後には水分を取る習慣をつけたいものです。