皆さん、日頃から運動をしていますか? 健康に必要なものとして「運動」を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。 身体能力の低下防止だけではなく、ストレス解消など精神的にも良いとされる運動は大変重要です。
高齢者 栄養と運動
現在、高齢者の 3割近くが低栄養状態にあると言われています。 加齢と共に運動能力も低下している状態に加え、運動に必要とされる栄養素が不足している状態で行う運動は大変危険です。 運動は健康の第一歩ですが、運動をしただけではその効果を活かすことは出来ません。 不足している栄養素を補うことが重要となってきます。
高齢者に不足しがちな栄養素とは
高齢者に不足しがちな栄養素として、「タンパク質」「ビタミン B6 」「ビタミン B12 」「鉄」「食物繊維」「亜鉛」「カルシウム」があげられます。 タンパク質は、人間が生きていく中で必要不可欠な栄養素です。カラダの約 20 %はタンパク質で構成されています。 また、日本人にとって「カルシウム」は、慢性的に不足している栄養素と言われています。 加齢に伴う消化能力の低下により、食事から摂取しても体内で吸収されにくい状態になっています。
栄養素不足になると、全身の筋力量や身体機能が低下する「サルコペニア」や、筋力や心身の活力が低下した状態である「フレイル(虚弱,老衰)」を引き起こします。 さらに、カルシウムやビタミンD、Kをしっかり摂らないと、「骨粗しょう症」のリスクも高まります。 低栄養状態で筋力トレーニングをしても筋力UPにはつながらないどころか、骨折をしてしまったなんてことにもなりかねません。 運動の前後には適切な栄養素を摂ることはとても大切なのです。 運動の前に必要なエネルギーが不足すると力が出ず、運動の効果を妨げてしまったり、 運動の後にエネルギーを補充するだけで、疲労感や動かした筋肉を修復するスピードが変わってきます。
みなさんも運動の前後には栄養、運動中には水分補給をして、人と競わず比べず無理をせず運動を楽しんでください。